瀬戸内海に浮かぶ小さな離島・六島にあるマイクロブルワリー「六島浜醸造所」のビール作りに密着取材!
今回が1日目の最終回となります。
六島浜醸造所が出来たのは2019年4月のこと。
2016年、大阪で暮らしていた井関さんは、笠岡市の地域おこし協力隊として、祖母が暮らす六島に「孫ターン」してきました。
当初は介護の仕事をするつもりでしたが、六島に住み始めて3か月後には「六島でビールを作ったらめっちゃええやん!」と思い付き、その後は猪突猛進の日々。
吉備土手下麦酒醸造所(岡山県岡山市)でビール修業をしつつ、六島の麦畑の再現に取り組んだり、六島オクトーバーフェストを主催したり、地域おこし協力隊として精力的に活動しました。
そして協力隊の任期満了後、すぐにこの六島浜醸造所を立ち上げたのです。
六島浜醸造所の建物は古民家をリノベーションしたものですが、建物の傷みが激しく、非常に難工事だったそうです。
脚立に乗って天井裏を覗かせてもらいました。
奥に見える梁の色が左右で異なり、中央で接がれているのが分かりますね。
右側の黒い部分が元々の梁で、左側は腐食してボロボロだったそうです。
新しい梁を用意するには巨額の費用がかかるし、どうしたものかと井関さんが頭を抱えていると、島のおっちゃんが海岸に流れ着いた流木(!)を使って見事に接いでくれたそうです。
工房内のコンクリート床も、島のおっちゃん達が手作りしてくれた思い出が詰まった床。
傾斜が甘くて出来た水たまりを、愛おしそうに掻き出す井関さんの笑顔が印象的でした。
井関さんは、生活に必要な知恵と技術を豊富に持っている六島のおっちゃん達を、心から尊敬しています。
そんなおっちゃん達に気軽に飲んでもらいたいという想いから、六島浜醸造所のビールの価格はワンコイン(1杯500円)に設定されています。
クラフトビール製造にかかる手間を考えると正直安すぎると思いますが、この価格設定には井関さんの想いがこもっているのです。
この日の夜は、団体予約のお客様で大賑わい!
僕も混ざって楽しませていただきました。
最後の「天のしずく」で乾杯!!
ドラム缶がバーベキュー台に早変わり!(豪快過ぎる!)
ドラム缶の温かさと、人間の食べ残しを狙って、猫がたくさん集まってきました。
天国のように楽しい宴は深夜まで続きました。
混ぜていただきありがとうございました!
1日目のレポートは以上で終わりです。
現在時刻は23時頃。翌朝5:30からの仕込みに備えて、すぐに寝ようと思います。
(井関さんはまだお店に立っています。身体が持つんだろうか…。)
次回もお楽しみに!